2009年 04月 02日
アーツ&クラフツ展。 |
昨晩ようやく仕事の一区切りがついたので、本日は家族で午前中から「生活と芸術—アーツ&クラフツ展」を見るために上野の東京都美術館へ行って参りました。最近サボりがちでしたが、こういう勉強も大切です。期間が今週末までだったので行けて良かった。
以下、独り言なので読み飛ばし推奨です。
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ウィリアム・モリスを中心とするアーツ&クラフツ運動は、聞きかじったことがあるだけだったが、手仕事の良さを見直して、人のぬくもりのようなものを生活の隅々に織り込むという理念に興味があった。というのも、モノの制作過程のデジタル化が進む中、生み出された制作物の持つ力が弱くなっていっているように感じる今日、自分のここ数年の仕事においても無駄とも思えるアナログ工程をわざと加えたりして、人の匂いを感じさせるノイズをデザインに落とし込んでいたりしたからだ。きっと、新たなヒントが見つかるに違いないと思っていた。
はたして結果は逆だった。展示の中で知った運動が起こった背景はこうだ。
—産業革命以降、工業化が進む中で粗悪な製品が大量に作られ、生活の中に幅を利かせるようなる。これを問題視したモリスらが、伝統的な手仕事の力を借りてより精度の高い製品を市場に、生活の中に戻そうと試みた。—
つまり、最終的にはアーツ&クラフツという様式美に昇華されてしまったかもしれないが、最初は単純により良いものを作るために、安易な方法を廃して手間がかかる方法を大切にしようという話だったのだ。
これに気がつくと、アナログなテイストを落とし込もうとする自分のこだわりがズレていることになる。単純に手持ちの技法の一つとして捉えたり、心の有り様としてはよいのだが、自分のスタイルだと思い込むのはまずい。というか滑稽。やはりいつの時代も「より良いもの」生み出そうと幅広い視点を保つことの方が大事だ。プロとして若干セールスポイントを自己否定することになってしまったが、内なるモヤモヤがすっきりして良かった。
それにしてもこの展示のポスターはかっこいいな。どなたの作品かしら?
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独り言終了。
その後は付き合ってくれた娘を動物園入口脇のミニ遊園地で遊ばせる。メリーゴーランド等のゆるい回転系に乗ったが、ワタクシは絶叫系ばかり乗る人なので馬に跨がってグルグルするのは実は初めてかもしれない。上野公園は平日にも関わらず人出が多く疲れましたが、桜はさすがに迫力がありました。
その後せっかくの上野なのでODボックスアネックスで自転車ウエアを物色。フランセーズデジューの上だけ欲しかったのだが、セット販売のみ。まだまだ入荷が少ないのか気に入ったものが見つかず、しかもムムム、どれもお値段が張りますな。うーむ、都内で色々ウエアを見て回れるお店って何処ですかね? それとも今年も魔法使いなみどり製作所にご厄介になることになるのか、どうなのよオレ?
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by turcame_01
| 2009-04-02 22:49
| デザイン考